今回は3つのテーマで書きます。
当店の苦労と活ベニの貴重さが伝われば幸いです。

①生のベニズワイガニを安定的に提供する苦労

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ボイル用も脱甲(だっこう)

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このようにセクション(半身)にしたら一度に沢山仕込めます。

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死んでいる生のカニでも朝は割りと鮮度がいいので刺身用にもなります(浸けすぎると見映え優先であまり美味しくはないです)

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ほんとは蒸した方が美味しいのは良くわかりますが、設備上やむ無くボイルします。

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カニ味噌も割とあったり(当店の通常はA級とB級の間使用)

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-60度でこのように冷凍します(そうしないと気温の高い時期や夜は生のベニで刺身、しゃぶしゃぶ不可)

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ゆで汁も継ぎ足して使用(要は旨い汁で炊く)イメージです。

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念のために生のベニズワイガニの味噌も冷凍

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生で提供するベニズワイガニもこのように冷凍してます。

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上記の冷凍したベニズワイガニ(気温の高い10月上旬)

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この沢山のベニズワイガニの抜くため(刺身、しゃぶ用)目利き

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分かりにくいでしょうが上が殻越しに透明感があり、下が乳白色っぽいやつ。
胴体良く見たら何となくわかります。

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上が殻越しに殻が透明でなんとか抜けるやつ
下が乳白色でしゃぶしゃぶに不向きなやつ。


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10/29撮影時

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10/29 生で仕入れ、当日夜提供バージョン
身が乳白色で刺身、しゃぶしゃぶ用にはなりません。

早く活ベニ始まらないかな。
1枚づつ見極めるのも非常に手間です。
それだけ生で夜提供するは大変です。


②11月4日

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某所から連絡あり

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活ベニ95枚中、35枚仕入れられました。

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活ベニ刺身(奥側)しゃぶしゃぶ盛り(手前)味噌と肩は炭火で焼いて、鍋にも味噌を入れて濃厚な出汁でしゃぶしゃぶして焼いてペースト状になった味噌に絡めて~

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別注ベニズワイガニボイル3枚


以下2022年2月加筆 活ベニの重さ
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小Aなので大体400~500グラム程度になります。タグ付きなので仕入れも少しだけ高いのでお客様の価格に幅を持たせています。

③11月7日 松葉ガニ解禁

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ストック水槽にて とりあえず100枚購入

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重さは500~600グラムの間

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店の水槽に持って帰り

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上がベニズワイガニ、下が松葉とベニのハーフの黄金ガニ(まれにベニの中に混じってます)丸の部分の2本線が微妙に違うんです。
ちなみに松葉ガニは2本の線が平行で交わることはありません。

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左から 松葉、黄金、ベニ

ボリューム 大⇒小
味は あっさり⇒カニらしい濃厚な味
でしょうか。


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上記の合い盛り

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松葉2枚コース(1人前)とベニ2枚コース(1人前)

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枚数にもよりますがこのように食べるカニの姿をご覧いただいて、店主が15分くらいで上記のようにし、焼き、しゃぶ用に配分して提供します。

過去記事参照
ベニの鮮度の違い・内蔵の説明


カニの大きさと価格の違い


松葉が始まった時期だからこそ脚は細いが味の濃厚なベニとの食べ比べもお勧めです。
タグはなくとも寒くなるにつれ鮮度のいいベニズワイガニも入りようになります。

ベニズワイガニの方が正直提供が難しく、入船がない土曜、日曜は特に困ります。
それを上記、他の方法で克服しております。

例えると
松葉ガニは 
漁期が短く高級ゆえ外れのない調理法、高級、キング=男

ベニズワイガニは
漁期が年間10ヶ月でお手頃価格で、脚は細いがみずみずしく濃厚、鮮度落ちが早いので取り扱いが難しい、クイーン=女子

ベニのB級は安価なので、いろんな料理にチャレンジできる、要は人間に置き換えると恋愛も出来る、いつもそばにいる奥さんのように磨けば光る素材でもあります。

※わかりやすくあえて人間に例えました。